国立追悼施設議連


国立追悼施設議連ができたそうな。
山拓、鳩山、福田、冬柴、加藤。。。。。
もっと面子なんとかならなかったのかなぁー。


国立追悼施設議連、設立総会に50人…民主幹部も参加


無宗教の新たな国立戦没者追悼施設の建設を目指す自民、公明、民主3党の有志議員による「国立追悼施設を考える会」(会長=山崎拓自民党前副総裁)の設立総会が9日、国会内で開かれ、国会議員約50人が出席した。

 焦点の追悼施設に関する調査費の2006年度政府予算への計上については、会として政府に要求するかどうかの結論を次回以降に持ち越した。

 総会には、自民党福田康夫・元官房長官加藤紘一・元幹事長、公明党の神崎代表、冬柴幹事長民主党鳩山幹事長江田五月参院議員会長らが出席した。

 新たな追悼施設に関しては、公明党が06年度予算での調査費計上を求めており、副会長の鳩山氏も「できるだけ早く調査費をつけたい」と記者団に語った。
 
(2005年11月9日23時23分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20051109i315.htm


国立追悼施設ねぇ。
だいじょうぶか知らん?


そういえば、国立追悼施設について養老先生がなんかいってたな、
とおもい、本棚を探す。
あった、あったとなるまで3日ぐらいかかった。
始め、「人間科学」だったと思ってぱらぱらして、なくて、
「カミと人との解剖学」だったのかなと思い、ぱらぱらして。
新書じゃないと、なぜか思いこんでいて、
「毒にも薬のもならない話」とか探してるうちに、時間が過ぎてしまった。
で、新書でした。
中公新書の「まともな人」
で、このエントリーは微妙に時期をはずしているのです。
このエッセイは、2003年に当時の福田官房長官の私的懇談会「追悼・平和記念のための祈念碑施設のあり方を考える懇談会」が靖国に代わる参拝施設の建設を検討し、出した報告書をうけての文章である。

 日本国憲法は国が直接宗教に関わることを禁止している。ところが右の記事は「靖国神社に代わる参拝施設と述べる。はて、それならそれは、まさしく憲法の禁ずる「国立の宗教施設」ではないのか。少なくとも靖国神社は宗教施設だよな。それに「代わる」んだから、ふつう宗教施設じゃないか。

=中略=


 国は加害者として戦死者を祀る。だからこそ、首相は靖国に詣でる、靖国は遺族だけが行くところではない。その靖国神社に「代わるもの」を別に作ろうというのが、今回の提言であろう。しかし国が追悼、慰霊、鎮魂の場所を作ることは、憲法に違反する。これらはいずれも宗教の持ち分だからである。私はそう思う。だからこそ、今では葬式仏教なのである。仏教がいかに形骸化しても、葬式だけは宗教の領分として残った。それが宗教の本質の一つでなくて、何が宗教家。懇談会の提言が成立するためには、憲法改正が必要であろう。それが私見である。


 そもそも、その場所を管理する省庁はどこか。管理する役人はだれか。式を主催するのは誰か。外部の施設で行うのであれば、やめたいときにはいつでもやめられる。靖国なら首相が行かなきゃいいのである。国が施設を「抱え込めば」、どういうことになるか。想像するまでもあるまい。


p193-199


エレガントだ。きれいな理路。素晴らしい。
そうなんです、無宗教な追悼施設というのは、宗教を排除するということは、
無宗教という名の宗教でもあるのです。
共産主義なんかはそういう一面がありますよね。


追悼という行為がすでに宗教的なわけで、
無宗教と言い張るならば追悼自体必要ないのですよ。
もしそうなら死体なんて燃えるゴミの日でいい。


養老先生がいうように、ロジックとして、
世俗国家としての日本国において国立追悼施設はあり得ないような気がします。
これは、政治的問題ではないので、
政治家が云々するというのは筋違いの話ではないでしょうか?