下流社会


下流社会三浦展, 2005, 光文社新書)を読む。
研究室は日曜で他に人がいなかったので、げらげら笑いながら読む。
それぞれの世代での下流中流、上流という階層意識を、アンケートの結果から、
いろんなグラフを作ってそれぞれのファクターの相関を丁寧に追っている。
そして、所々に挿入される写真のキャプションが絶品。
たとえば、
「希望を失った若者が街中に倒れ込んでいる」
とか、
シルバーシートで眠る若者」とか。


それはそうと、この本の中で、若者をクラス分けに、
ヤングエグゼクティブ、ロハス、SPA!、フリーターの四つのクラスを用いる。
その中で、ロハスの定義が面白かった。
ちょっと引用長いけどごめんなさい。

ロハス

 ロハスとは(Lifestyle of Helth and Sustainability;健康で持続可能な生活様式)を意味する。いわゆるスローライフ志向である。
 この志向を持つ者は比較的高学歴、高所得だが。出世志向が弱い。マイペースで自分の好きな仕事をしていきたいと考えるタイプだが、嫌な仕事でもそつなくこなす業務処理能力もあるので、フリーターになるタイプとは異なる。ヤングエグゼクティブ系の男に対しては、教養がなくて暑苦しい奴だと内心思っている。


 自分の趣味の時間を増やしたいと考えているが、とはいえ忙しいので、それほど趣味の時間が多くとれるわけではない。よって、雑誌、本などを見て代償する日々が続く。雑誌で言えば「ソトコト」「サライ」を愛読するタイプ。
 会社の仕事だけでなく、社会活動、NPO、などにも関心があり、環境問題についてのセミナーなどにも個人的に、参加する。
 家族は共働きがやや多く、妻は高学歴であり、お嫁系の「VERY」型専業主婦というよりは、映画・演劇など文化志向が強い。


 消費面では有名高級ブランドには関心が低いが、ひとひねりしたそこそこの物をかうのが自分らしいかなと思っている。外車が好きだだが、ベンツやBMWではなく、できればジャガープジョーがよいと思っている。高級感や値段でおどかすものより、知性と上品さが重要。品質、製造方法、伝統、文化などについての蘊蓄がある物を好む。よって、無印良品もやや好き。環境問題に熱心な
アウトドアウエアメーカーのパタゴニアなども支持する。


古本、骨董、真空アンプ、中古家具、古民家など、やや古めかしいアナログ趣味の世界に浸るのも好き。いつかコーポラティブハウスでそういう自分の好きな世界を具現化した家に住みたいと思っている。都市機構が作った江東区東雲の住宅に応募するタイプ。


また、インターネットに自分のサイトを作って、会社以外に人脈を作るのにも熱心。いつか会社を辞めたときに、その人脈が役立つだろうと思っている。


p77-79


おれ、ロハス系だ。たぶん。健康で持続的な生活様式は別に望まないけど、
ロハスだ。ああ、こっぱずかしいくらいしっくりくる。
何だかなー。

ほんと、これからどう生きていくか戦略を立てるには、
有効な本じゃあないでしょうか?