職人暮らし


僕の住んでる町はもう真っ白で、
とっても寒くなってきました。
論文書きの合間に、結構本読んでます。


職人暮らし、原田多加司、2005年、ちくま新書


檜皮葺師で、柿葺師の原田多加司さん職人の
生き方、暮らし方、心構えなどが語られている。
職人さんでもこんな雄弁な人がいるのがちょっと驚き。


ぼくとつな職人さんと言うよりは、どこか大学の先生みたいな語り口です。
それでも、自分の経験に基づいた職人論を展開されている。

職人の仕事というのは、どんなに素質があろうとも、一定期間に一定のキャリアを積まないと、身に付かない性質ものである。技術を飲み込むのが早い子もいれば、飲み込みは遅いが一旦体得すると抜群の力を発揮する子もある。頭のいい子はすぐに知恵や理屈に頼ろうとするが、職人の本領は肉弾戦であり、最終的には気力が勝負を決めることも多い。

p126


うーん、学者もそうだよねー。知の職人だもの。ほんとそのまま当てはまる。