春分の日


旗日。春分の日です。久しぶりのエントリー。
特に忙しかったわけでもなく、一度書く習慣がとぎれ、書くことから逃走した結果でございます。


ここに書き込まない間にも、北朝鮮の核問題や、ネパールへの自衛隊の派遣、
イラクへの米軍の増派、温暖化問題、ホリエモン不二家タミフルの問題など、
わらわらと、気になるお話はたくさん起こっているようです。


その中でも、ちょっと
書いておきたいのは松岡農水大臣の光熱水費の問題。

松岡農水相、光熱水費の領収書「あると聞いている」
2007年03月16日10時35分

 自らの事務所で多額の光熱水費を計上していた問題について、松岡農水相は16日の閣議後の記者会見で、光熱水費の支出を裏付ける領収書は「あると聞いている」と述べた。

 会見で松岡農水相は領収書について「法律で定められたとおり、きちんと、あると聞いております」と答えた。一方で「すべて会計責任者がやっていること。必要でないものはとってないだろうと思います。必要なものはとっていると思います」と話し、松岡農水相自身が領収書を確認したかについては触れなかった。

http://www.asahi.com/politics/update/0316/003.html
asahi.com


あまりにもひどい。
金額的に付け替えをしていることは明白であるにもかかわらず、
彼の説明は、


「法律で定められたとおり、きちんと、あると聞いております」


とのことで、百歩譲ってこれが官僚の答弁であれば、
許容できなことはないのですが、法律を作る立場の国会議員でもある大臣が、
法律の範囲内ならば、どんなことでもやってもいいといっている、何ともトホホな答弁であります。


既存の法律が時代の変化や、制度劣化のため、うまく機能しないときに、
その法律を修復したり、新しい法律を作ったり、もしくは削除したり、
それが国会議員の重要な仕事の一つであるのに。。。。


明らかに、このケースでは、法がうまく機能していないわけで、
そのうまく機能していない、法律に従って、”これでいいのだ”と強弁しつづける。
職務放棄問いってよいほどの、大臣ひいては内閣、自民党のいいわけ、
あまりに、お粗末であり、内閣維持のために、もっとも原理的な部分を切り落とす、
安部内閣のリスク回避能力のなさには、開いた口がふさがりません。
大体、安部首相自身、これまで経歴的にリスクに対したこと無いように見受けられますので、さもありなん。


それはそうと、
最近読んだ本から。

網野善彦 日本中世に何が起きたか 2006年 洋泉社新書

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B6%B2%E9%87%8E%E5%96%84%E5%BD%A6

以前より、お名前は拝見しており、
一度読んでみたいと、思っていたおり、
新書の棚でこの本を発見して、レジに
1,500円でたまげる。新書の値段じゃないよね。。。。


しかし、面白い。底抜けに。
そうそう、その話が聞きたかったんだ!!!という話が満載。
非人、遊女や神人のお話。日本中世において、いかに非人に対する差別が醸成され、
それが、現在の被差別部落へと続いてゆく下地を作っていったか、というような話がざっくりと、説明されている。
読んでいるときに、中沢新一みたいな語り口だな、と思っていたら、
網野善彦中沢新一の母方の叔父らしい。納得。


ちょっと、面白い鉱脈を発見した気分です
僕にとって、2007年は網野善彦イヤーになる予感。

そんな感じの春分の日でした。